2008年6月
電動ろくろでの壺作りのポイント その1
先日男性の会員のHさんが壺を作っているのを見て気づいた点をもとに、ちょっと壺作りのアドバイスを。
Hさんの壺の中をのぞくと、底が平らではなく、丸くなっていました(周りから中心に向かって深くなっている)。
これはよくあることで、例えば底が平らなマグカップのようなものを作ろうとしたときにも起こります。
湯呑みや飯碗のようなものでしたら、その方が見栄えが良かったり使い勝手が良かったりするので、むしろそう作ります。
ところが、同じ食器でも比較的大きく、置いたときの安定性を重視したいようなものだと底を平らに作りたい場合もあります。
手に持って使う食器では、大振りのマグカップなどが典型で、底を丸くしてしまうと高台を削りだしても、高台の内側に厚い部分が出来てしまい、使い勝手の悪いものになってしまいます。
ですから、底が厚くならないように作るためには、丸い底では高台を小さめに、安定性を重視した大きめのものでしたら、逆の発想で高台を大きめに作りたいので、それに合わせて底も平らにということになります。
《高台の中を平らに削ると黒く塗った部分が他の部分よりも厚くなってしまう》
こうなってしまうと使い勝手だけでなく、乾燥途中での底割れのリスクも増します。
壺の成形の場合、大きい分だけさらにリスクが増しますから、なおさら底を平らに作るということが重要になってきます。
おわかりいただけたでしょうか。
次回、どうしたら底を平らに出来るかを説明したいと思います。
つづく
第21回作品展
好評のうちに第21回作品展終了。
Salon de flamme ホームページ http://www.salon-de-flamme.com
にて、作品展出品作品を順次ご紹介させていただいています。
ぜひ、ご覧ください。